骨代謝試験

試験内容

卵巣摘出による骨粗しょう症モデル、骨折モデル動物等に被験物質を投与して効果を確認します。
採血や採尿を行い、骨代謝パラメータやX線検査による経時的な変化を観察します。

使用動物

マウス、ラット、ウサギ、イヌ、サル類、ブタ

検査項目

骨代謝マーカー(血清、尿)

オステカルシン(BGP)等の骨形成パラメータ、ペントシジン等の骨質パラメータと、Ca、IP、ALP等生化学的検査により生体の状態を確認します。
また、尿よりデオキシピリジノリン等の骨吸収パラメータの測定を行い、クレアチニン補正します。

骨強度測定

骨強度測定装置(MZ-500S、マルトー社)を用いて、実際の骨破壊による強度試験を実施します。
3点曲げ試験は大腿骨、脛骨等の長管骨、ねじり試験は長管骨、圧縮試験は腰椎椎体または骨幹端部、大腿骨頭部等を用いて測定を行います。
X線マイクロCT装置(Cosmo Scan GX-Ⅱ、リガク社)を用いて、骨の内部構造を非破壊的に観察します。
小動物では、麻酔下にて生体での撮影が可能です。
摘出骨では、高解像度で撮影を行い、骨の微細構造を観察します。
多重断層画像から三次元画像構築や任意の断面層から骨密度の測定を行います。

骨形態計測

長管骨の骨幹部の横断標本で皮質骨のパラメータを、骨幹端部の前断面で海綿骨パラメータを測定、海綿骨は2次海綿骨領域を計測します。
腰椎の椎骨は矢状断面もしくは水平断面で作製して海綿骨のパラメータを計測します。
通常光で観察する静的パラメータと蛍光顕微鏡で骨標識部分を励起させて、骨の形成速度等を見る動的パラメータがあります。

病理組織学的検査

骨の基本染色はVillanueva bone stainです。
骨標識を入れている場合は70%エタノールで固定、10%中性緩衝ホルマリン固定した場合は翌日十分に水洗いして70%エタノールで固定します。
骨標識を見ないときはトルイジンブルー、Villanueva Goldner stain H.E.染色等の方法があります。
MMA樹脂包埋を基本としていますが、GMA、テクノビットも活用しています。

X線マイクロCT装置

X線マイクロCT装置

X線装置・軟X線装置

X線装置・軟X線装置